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2010.08.29

vol.9 テーブルに、氷の演出。(1)

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カレンダーはもうすぐ9月になろうとしていますが、
日本は残暑の厳しい日々が続いているかと思います。

                .。o○ ○o。. .。o○ ○o。.

今回は、そんな日本の皆様に
食卓に氷を取り入れることで涼を呼ぶ、
アイスボウル(氷の器)をご紹介させていただきます。

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アイスボウルは、家にある容器と植物を使って
手軽に出来る、とても魅力的なアイデアです。

ほんのちょっとだけ、芸術的な手間暇をかけるだけで
テーブルが華やぎ、お客様や子どもたちの歓声を誘うことができるのは
素敵なことです!


料理の素材の温度を冷たく保ってくれるのはもちろんのこと、

ガラス製の器を使うよりも
お客様が涼を感じて 喜んでくださるのは、
氷のもつ美しさ、はかなさーーーゆえでしょうか。


中に閉じ込められた植物、
そして溶けゆく美しい氷を見ているだけで、

小さな自然と一緒にいられるような
そんな穏やかな気持ちになれるから、不思議です。

                .。o○ ○o。. .。o○ ○o。.


<作り方>

1)好みの形の容器と、それより1〜2cmほど小さい同じ形の容器を用意します。(この、2つの容器の  隙間が、アイスボウルの厚さになります。厚いほど氷は溶けにくく、壊れにくくなります)

  冷凍使用可能なガラスが一番適しています。プラスティックのタッパーなどでも出来ますが、内側に入れた容器が水で浮い  てきてしまうので、中に重しを置く必要があります。
  また、外側の容器が柔らかすぎると水で形が変形してしまうので、その場合、同じ形の容器を2、3個重ねて厚みを増し、  型崩れを防ぐ工夫が必要となります。

2)植物を用意します。(植物は毒性のないものを使用して下さい)

  エディブルフラワーだとなお良いですね。庭から摘んだもの、お料理に使ったハーブの残りなど。
  花丈は必要ないので、花首の折れてしまったお花などもいいと思います。
  レモンやライム、ゆずなどの輪切りも爽やかです。

3)大きい器の底に、出来上がりをイメージして植物をアレンジして置いていき、飲料水を少し注ぎま   す。そこに、内側となる小さめの容器をそっと重ねます。

4)今度は容器の側面に、植物をアレンジしていきます。
  容器と容器の間の隙間が狭いので、竹ぐしなどで植物をそっと押しながらアレンジするとよいでしょ  う。(写真左下)

5)さらに容器と容器の隙間に飲料水を注いでいきます。お水が入ることで アレンジした植物が少し移動  しますが、その偶然も楽しんで。どうしても直したいところは、また竹ぐしを使って整えます。

6)容器と容器の隙間が均等になるように、上部をテープ(右下の写真では防水加工のフローラルテープ  を使用)などで固定し、冷凍庫に傾かないようフラットに入れ、3時間以上凍らせます。

7)凍ったら、冷凍庫から出して常温で10分以上置いておき、氷が容器から自然に離れてくるくる回る  ようになったら、そっと容器からはずして出来上がりです。(くれぐれも水をかけて溶かしたりしな  いように!)あとはテーブルに出すまで、再度冷凍庫に入れておきます。

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プロフィール

加藤万里 -Mari-Kato-

フラワーデザイナー

加藤万里 -Mari-Kato-

カリフォルニア・バークレー在住、フラワーデザイナー。ハーバリスト。
1994年より、ロスアンジェルスで花教室FOLIAGEを主宰。
2004年秋より処点をバークレーに移し、06年、あらたに「お花会」という形でFOLIAGEを再開。その後、アロマクラス、ハーブクラスも増設。

フラワーアレンジ、アロマ、メディカルハーブ、ガーデニング、インテリア、手仕事など多方面から、花のある暮らしを提案すると共に、植物を通して、目に見えない大事なことを思い出していくための機会と場になることを願い、会を開催している。

また、昔ながらの暮しの知恵を取り入れ、現代風に楽しむことで、忙しい日々を送る現代人が忘れていることを取り戻していきたいと考え、スローライフを自ら実践し、提案している。

ロスアンジェルスの日本語情報誌「LIGHT HOUSE」にて、98年から02年まで「カリフォルニア花日記」「シンプルエコライフのすすめ」などの記事を連載。
09年春と秋にバークレーで、食とお花、食と手仕事をコラボさせたワークショップ付きの「カフェ・イベント」を開催。好評を博する。

著書に、ロスでの花生活を綴ったエッセイ『ガーデンダイアリー カリフォルニア 花と暮らす12か月』(講談社文庫 98年刊)がある。