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2012.12.19

vol.35 クリスマス・スパイスに包まれて

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時計回りで右上から、シナモンスティック、カルダモン、アニス、クローブ、オレンジピール、

真ん中は、ナツメグ。

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クリスマスの香りと言ってまず思い浮かぶのは、
針葉樹の清々しくも時に深さを含む、
甘い香りではないでしょうか。

モミ、ジュニパー、シダー、マートル、サイプレスなど
アロマの精油でも、
森林系の香りとしておなじみのものです。

室内の、フレッシュのクリスマス・ツリーや
クリスマス・グリーンで作った飾りから漂う香りは、

まるで森林の中でホリディー・シーズンを過ごしているような
特別な幸福感を誘います。

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そして、アメリカに住むようになってから
加わったクリスマスの香りの印象は、

やはりスパイスの香り


アップルサイダーやティー、お菓子にもふんだんに使われる
シナモン、カルダモン、アニス、クローブ、オレンジピール、
レモンピール、ナツメグ、ジンジャーなどのクリスマス・スパイスは、
この季節ならではの記憶に繋がっていきます。



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これらのスパイス類を数種類だけでも、
キッチンで鍋にかけて
弱火でことこと煮込むだけで、
家の中がスパイシーな
クリスマス・アロマに包まれ、
雰囲気が高まります。

スパイス系の香りの精油を使って
代用することも出来ます。



(右写真は、小鍋にスパイス、モミの
小枝を入れた、「小鍋ディフューザー」。)


精油のディフューザーだけではなく、特別な機会には
このように素材を浮かべた、「見せる」演出も楽しいもの。
温かさとアットホームな魅力が漂います。
(冷蔵庫に入れて保管すると、二度使いも出来ます。)




さて今回は、
ヨーロッパに伝わるスパイスを使ったワイン、
グリューワイン(もしくはMulled Wineとも呼ばれる)の作り方を
ご紹介したいと思います。


このグリューワインは、
味の落ちたワインにスパイスやはちみつを入れて
再び飲めるように工夫することにより、
人々に親しまれるようになりました。

ノルウェーではGløgg(グロッグ)と呼ばれ、
冬の飲物、特にクリスマスの飲物として知られており、
皮をむいたアーモンドとレーズンを加えて頂くそうです。


私もこの12月に開催したクリスマス飾りの会で
グリューワインを皆様にお出ししてみましたが、
このワインを煮込んでいるだけで
室内がクリスマス・スパイスの香りに包まれ、
気分が高まりました。

体を温めると共に、
抗菌作用や健胃、整腸作用などの効果も期待出来るスパイス類。


寒い冬ならではのこのホット・ドリンクを、
ホリディー・シーズンの香りを満喫されながら
どうぞお楽しみ下さい。

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【 材料 】

 ・甘みの少ない赤ワイン1本

 ・オレンジスライス3(あればレモンスライス1も)

 ・スパイス類:
  クローブ(丁子)約8個、シナモンスティック小4、5本、アニス3〜5個、
  カルダモン、ジンジャー、ナツメグパウダー(固形でも可)適量

 ・ブラウンシュガー(またははちみつ)大さじ3〜4

 ・(お好みでレーズン、アーモンド)




【 作り方 】

 1)赤ワインを弱火で煮る。(沸騰させないこと)

 2)スパイス類、ブラウンシュガーを加える。

 3)オレンジ(レモン)スライスを加え、45分ほど、
   ゆっくり温めるように煮る。

 4)甘みを調節し、漉して、グラスやマグに注ぐ。

   レーズンやアーモンドを入れる場合は、グラスへ先に入れ、
   その後温めたワインを注ぎ入れる。
   スプーンを添えて出すとよい。


 ☞ アルコール分が残っていますので、お子様向けのドリンクには
  適しません。宜しくご了承下さい。
 


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



今年も、スローライフインバークレーをお読み頂き、
誠に有り難うございました。
来年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

皆様も、どうぞ良いホリディー・シーズンをお過ごし下さいませ。




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プロフィール

加藤万里 -Mari-Kato-

フラワーデザイナー

加藤万里 -Mari-Kato-

カリフォルニア・バークレー在住、フラワーデザイナー。ハーバリスト。
1994年より、ロスアンジェルスで花教室FOLIAGEを主宰。
2004年秋より処点をバークレーに移し、06年、あらたに「お花会」という形でFOLIAGEを再開。その後、アロマクラス、ハーブクラスも増設。

フラワーアレンジ、アロマ、メディカルハーブ、ガーデニング、インテリア、手仕事など多方面から、花のある暮らしを提案すると共に、植物を通して、目に見えない大事なことを思い出していくための機会と場になることを願い、会を開催している。

また、昔ながらの暮しの知恵を取り入れ、現代風に楽しむことで、忙しい日々を送る現代人が忘れていることを取り戻していきたいと考え、スローライフを自ら実践し、提案している。

ロスアンジェルスの日本語情報誌「LIGHT HOUSE」にて、98年から02年まで「カリフォルニア花日記」「シンプルエコライフのすすめ」などの記事を連載。
09年春と秋にバークレーで、食とお花、食と手仕事をコラボさせたワークショップ付きの「カフェ・イベント」を開催。好評を博する。

著書に、ロスでの花生活を綴ったエッセイ『ガーデンダイアリー カリフォルニア 花と暮らす12か月』(講談社文庫 98年刊)がある。