RAVエルテ
◆内容紹介
有名画家にスポットを当て、その作品や人物像を分かり易く紹介します。
豊富な図版と、多彩な著者陣による興味深い解説により、入門者から美術愛好者まで幅広く楽しめる構成です。
近代ファッションの父=ポール・ポワレに見い出され、20世紀前半のファッション誌を舞台に幻想と非現実の世界を紡ぎだし、アールデコの寵児となったエルテ。
およそ一世紀におよぶ生涯を通じて、蠱惑的な夢見る少年の眼差しで作品を創造し続けた永遠の少年=エルテの生涯と作品エピソードを、フランス文化に造詣深い評論家・永瀧達治氏が独自の視点で解説。
ファッション誌の表紙や有名なアルファベット・シリーズなど100点余りの作品を収録したエルテファン待望の画集。
目次
はじめに 時空を超えるエルテ 失われた妄想を求めて
本文 エルテ、耽美と幻想の世界
母と姉に恋した少年
パリに恋した少年
家出のススメ、あるいはロシア・ブームに沸くパリ
時代をパトロンに従えた男
モンテカルロ発のアメリカン・ドリーム
芸術における個人主義
三つの愛、ロシアとフランスとアメリカと
たゆたえど沈まず
グッド・ナイト、ボンヌ・ヌュイ
流行の三〇年周期説
エルテに関するひとつの仮説
エルテの着せかえ紙人形、大衆化するエルテ
アルファベットにおける日常の退屈
アルファベット、妄想の断片
再びアルファベット、妄想の断片
死ぬな、嘆くな、虚構に生きよ
コラム
●ビートルズとエルテ
●耽美の世界に生きる男たち
●<魔の刻>エルテ
著者
永瀧達治
1949年生まれ、大阪育ち。フレンチ狂家元。著書に、『さよならゲンスブール』(共同通信社)、『フレンチ狂日記』(平凡社)、『フレンチ狂日記』(平凡社)他。訳書に、ピエール・サカ『シャンソン・フランセーズ』(講談社)、イヴ・シモン『感情漂流』(集英社)など。