新装版 亀倉雄策の直言飛行
◆内容紹介
幅広い交友・ユーモアあふれる人間描写が冴える名エッセイ
「痛快デザインエッセイ ついに復刊。
日本のデザイン界を創ったグラフィックデザイナーの四方山話」
オリンピックのポスターのパロディ。
むこうから若い頃、順に年をとって、いちばん手前がおじいさん。
うまいねぇ。
これこそ天才芸だ。
そりゃまあ、オリンピックのポスターは私の歴史だもんね。
昔は「五輪のカメさん」と言われたもんだ。
(本文抜粋)
デザイナーは常に客観的に自分自身を観察しなければならない。
自分に溺れていいのは絵描きの世界だけだ。
デザイナーは自分に溺れているように見せながら、
心眼は冷徹でなければならない。
そして自分を自分で判断しながら、自分を見ることだ。
(本文抜粋)
土門拳、イサム・ノグチ、原弘、前川國男、有本利夫、
草野心平との交友録をはじめに、
カッサンドル、サヴィニャック、ウォーホル、天才たちへのオマージュまで。
日本と西洋の文化についての幅広い見識とユーモアあふれる人間描写が秀逸。
カバーイラスト:和田誠
表紙・扉イラスト:下谷二助
<目次>
・まえがき 私の原風景
A:写真家・土門拳/
彫刻家・イサム ノグチ/
装幀家・原弘/
建築家・前川國男/
画家・有元利夫/
詩人・草野新平/
B:王者・カッサンドル/
サヴィニャックはフランスの文化である/
ウォーホルはミラクルマンか/
ジャーナリスティック・デザイナー・ルウ・ドーフスマン/
丹下健三・マスコミと政治の狭間に/
滝口修造のデカルコマニー/
美の開眼の扉・いわさきちひろ/
ニューバロック・永井一正
中村誠の「女性」/
日本人の故郷・原田泰治/
結晶・佐藤晃一
C:西洋と日本の接点/
異種交配と新文化/
甘い企業から文化は生まれない/
日本のCI現象/
高尚な道楽/
メッセージ多様化のなかのポスター/
ポスターが面白い/
ピース・ポスターについて・ひとひらの詩情とひとすじのドラマ/
校正刷り/
二十一世紀/
黄金の茶室と利休
D:喜びも悲しみもデザイン賞/
大金持ちになれない小金虫/
ニッポンのデザイナーよ目をあけろ!ねぼけるな!/
アートディレクターって何だ/
青春って甘くて哀しいんだ/
グラフィック・デザイナーは仲良しクラブ/
編集者はペダルをこぎっぱなし/
デザイナーのおまじない、マイニチ、マイニチ、コテン、コテン/
デザイナー諸君!夢よ!もう一度!/
ヤブレカブレの八つあたり
・あとがき・私の原風景