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丘の上の修道院ル・コルビュジエ最後の風景

丘の上の修道院ル・コルビュジエ最後の風景
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◆内容紹介

2012年に台湾にて出版され、大きな反響を呼んだ『山丘上的修道院』の日本語版』

20世紀を代表する建築家のひとりであるル・コルビュジエが手掛けた宗教建築の傑作、
ラ・トューレット修道院を題材に、世界的に活躍する写真家・范毅舜がファインダーを
通して、巨匠コルビュジエとの時を超えた対話を実現させた画期的な一冊。







   無神論者であるコルビュジエは
   なぜ、死後の一夜を教会堂に求めたのか

   ル・コルビュジエ設計の宗教建築の傑作、ラ・トゥーレット修道院。
   いまなお宗教と芸術との奇跡的な融合と謳われるこの建築は
   コルビュジエ自ら最後の一夜を過ごす場所と決めていた。
   果たして、無神論者コルビュジエがこの修道院に込めた想いとは?

   写真家范毅舜が解き明かす、巨匠の内なる世界と実像。


   ある日、写真家に一通の招待状が届いた。
   そこには、親愛なる神父からこう記してあった。
   「芸術家としてのあなたの目でこの建築を見に来なさい」

   フランスのリヨン郊外。丘の上にそれはある。
   宗教的なシンボルを排除した、異様なまでの佇まいで
   写真家の眼前に再びあらわれた、ラ・トゥーレット修道院。
   偉大なる建築家、ル・コルビジュエが手掛けた宗教建築の傑作。

   20年前、写真家は修道院を訪れていた。
   しかし、無神論者の巨匠コルビジュエによるそのあまりにも極端な造形が
   彼の深い信仰心を打ち砕き、ファインダーを曇らせた。
   そして20年後、写真家・范毅舜は再び巨匠との時を超えた対話をはじめた。










  (目次)


  序   物語の前に物語の背景探索のはじまり


  巻一  コルビュジエのラ・トゥーレット修道院
  第一章 ラ・トゥーレット修道院との出会いとその印象
      巨匠、この世での最後の一夜
      戦い続けた無神論者コルビュジエ
  第二章 私たちの修道院
      探索のきっかけとなった神秘的な写真
      ローマカトリック教会─活きた化石
      古びた宗教を現代化した第二バチカン公会議
      世間を驚かせたアラン・クチュリエ神父
  第三章 アッシーの教会─真心込めたディナーの失敗
      マティスのロザリオ礼拝堂─美味なる前菜
      伝統を輝かせ現在を震わせるロンシャンの礼拝堂
      偉大なる宴主役交代劇の波紋


  巻二  五〇〇年隠されていた偉大な物語
  第四章 ラ・トゥーレットのドミニコ会士
      神に身を捧げた会士の生活
  第五章 真理を追求する道は違っても、たどりつくのは同じ場所
      ドミニコ会の創設と興亡
      呼応する宗教と芸術、真理と美
  第六章 ラ・トゥーレット修道院の建築巡礼
      光と影が舞う中央通路(回廊)
      空と溶け合う屋上庭園
      美しい風景の広がる修道院食堂
      星空を仰ぐ屋上テラス
      静寂に包まれるとらえ難き教会堂
      透き通った光の海に沈む地下小聖堂
      人間性を抑圧する会士個室


  結   人の世は円満になり難いが、神の愛と徳は永遠不変である
      「魂」と呼ばれる場所はある
      世界中のそれぞれの朝
      後記 かけがえのない場所












 
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◇范毅舜(Nicolas Fan/にこらす・ふぁん) 写真家
米国・カリフォルニアのブルックス写真大学(Brooks InstituteofPhotography)で修士の学位を取得。ハッセルブラッド社によって、世界で活躍する優れた写真家150 人の一人として選出され、フィルムカメラを発明したドイツ・ライカ社のドイツ本社で写真個展を開催した唯一の中国系写真家。
中国語メディアはもとより、影響力ある『ワシントンポスト』、スウェーデンから全世界に発信されている『Hasselblad』やドイツの『Leica』といった写真専門誌などがこの傑出した写真家およびその作品の大々的な特集記事を掲載している。これまで、ワシントンのアメリカ議会上院、ドイツのライカ・ギャラリー、フランス(ニース)のアラン・クチュリエ・ギャラリー、台北の誠品藝廊および新光三越百貨公司藝文館で写真個展を開催し、作品はドイツ・ライカ社、スイス・ジナー社、スウェーデン・ハッセルブラッド社、イギリス・イルフォード社などの広告・宣伝に採用され、アメリカ国会図書館、アメリカ議会上院、カリフォルニア・ブルックス写真大学、台北市立美術館に所蔵されている。また、近年では台湾・ソニー社が最新のデジタル撮影器材を彼に提供している。
写真家としての活動以外にも、多数の出版活動に取り組み、過去数年間で50冊近くの写真と文章を合わせた著作を刊行している。台湾で出版された主な著作に『海岸山脈的瑞士人』、『走進一座大教堂』、『法國文化遺産行旅』、『徳國文化遺産行旅』、『撮影行遊間̶旅遊撮影的技法與欣賞』、『歐陸教堂巡禮』、『老家人』、『漫歩普羅旺斯陽光中』、『悠遊山城』、『逐光獵影』などがある。





◇田村広子(たむら・ひろこ) 訳者
工学(建築)博士。現・法政大学デザイン工学部兼任講師。法政大学大学院在学中の1994 ~6 年中国政府奨学金留学生として天津大学建築系へ留学して以降、風水および中国古代建築理論について学びながら山西省、河北省を中心とした中国北方の住まいと文化について調査研究をおこなっている。
主な論文に「中国山西省平遥における住居の空間構成に関する研究」(2003 年度法政大学博士論文)がある。主な共訳書に『中国歴史建築案内』TOTO出版2008 年、『アジア建築研究』INAX出版1999 年などがある。

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書籍データ

定価 3,300円(本体3,000円)
著者:范毅舜(ニコラス・ファン)  (訳者) 田村広子
ISBN: 978-4-89737-746-9
Cコード  : C3052
判型 : B5変型、上製
頁数 : 256ページ
発売日: 2013年6月28日

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