磯崎新の建築談議8パラッツォ・デル・テ
◆内容紹介
パラッツォ・デル・テをとおして、16世紀を見る。
マニエリスム---
「遅れ」を特権化できた、そんな時代があった。
イタリアのマントヴァにある、夏の離宮パラッツォ・デル・テ。実はここは最初、マントヴァ侯フェデリーコが、強い母親イザベラ・デステに隠れてある女性を囲うために建てた秘密の館だった。
ルネサンスのあとのマニエリスムの時代。建築家であり画家でもあるジュリオ・ロマーノは、、フェデリーコに頼まれて、この館を建てる。ルネサンスの正統的美意識をからかうような知的な悪巧みの仕掛けが、建築にも壁画にもあふれ、不思議な洗練度をもつ。
磯崎新は、その館に惹かれる理由とは……?
ルネサンスからマニエリスムの歴史背景を語り、16世紀イタリアと20世紀ポストモダニズムを重ねる。ロマーノと磯崎の共通点、日本の茶室の発生、自身の「手法論」、そして「エヴァンゲリオン」……。話はめくるめく展開する。イタリア16世紀の現代性が刺激的な1冊。
著者:磯崎 新
写真:篠山紀信
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